■復活を遂げた産地マドリッド
スペインの首都マドリッド近郊にワイン産地があるのをご存知ですか。ヴィノス・デ・マドリッド(D.O. Vinos de Madrid)は、1990年と比較的新しく原産地呼称に認定された産地ですが、ワイン造りの歴史は長くローマ時代にまで遡ります。17世紀のマドリッド州にはブドウ畑が広がり、ワイン造りが盛んに行われており、国王フェリペ4世が王室御用達ワインとしても愛飲していたとか。しかしながら、スペイン内戦やフィロキセラ(ブドウ根アブラムシ)禍などの被害によるダメージ、さらには首都圏拡大による宅地化などが影響して栽培面積が半分以下に衰退していきました。その後、80年代に入り本格的なワイン造りが再開され、リオハやリベラ・デル・ドゥエロなどの有名なワイン産地と競い合い品質レベルを高め、見事に復活を遂げたのです。この地の情熱あるナチュラル・ワインのパイオニア、それがフェルナンド・ガルシアです。